〝肥満は万病のもと〟といわれるように、犬も人間と同様に、肥満になると身体に様々な悪影響を及ぼします。
あなたの愛犬が肥満気味の場合、
- 関節に負担がかかる
- 心肺機能へ影響がでる
などといったことから、ケガや病気にかかるリスクが増えてしまうので注意が必要です。
我が家の愛犬は体重が約1kg増加したことがあり、パテラ(膝蓋骨脱臼)を発症したことがありました。
健康的にダイエットしてからパテラが発症しなくなったよ。
そこで本記事では、愛犬の肥満が気になっている飼い主さんへ向けて、
- 犬の肥満が身体へ及ぼすリスク
- 犬のダイエット方法
- 痩せた後のの肥満対策
などを紹介します。
Contents
犬の肥満の見分け方
まずはあなたの愛犬が肥満なのかどうかチェックしてみましょう。
ボディコンディションスコア(BCS)という指標を参考にして、愛犬の身体を触ったり上から見て肥満度を確認していきます。
ボディコンディションスコア(BCS)で体型を確認しよう
体型 | 詳細 |
---|---|
BCS1 (痩せぎみ) ![]() | ・助骨、腰椎、骨盤が容易に見え、触っても脂肪がわからない状態 ・腰のくびれと横から見た際の腹部の吊り上がりが明確 ・背骨がゴツゴツと見える場合がある |
BCS2 (やや痩せ) ![]() | ・腹部を触って助骨がかんたんにわかる ・上から見て腰のくびれが明確 ・横から見て腹部の吊り上がりも明確 |
BCS3 (普通) ![]() | ・過剰な脂肪の沈着がなく助骨を触れる ・上から見て肋骨の後ろに腰のくびれが見られる ・横から見た際は腹部の釣り上がりも見られる |
BCS4 (やや肥満) ![]() | ・脂肪の沈着はやや多いものの、肋骨は触れる ・上から見て腰のくびれはあるがハッキリわからない ・腹部の釣り上がりはやや見られる程度の状態 |
BCS5 (肥満) ![]() | ・助骨は厚い脂肪に覆われて触ってもわからない ・腰椎や尾根部にも脂肪が沈着している ・腰のくびれはないか、ほとんど見られない ・横から見て腹部の吊り上がりはないか、むしろ垂れ下がっている状態 |
BCS3が犬の〝理想体型〟といわれています。
脂肪や筋肉のバランスがちょうど良く、肋骨や背骨を触るとかんたんに確認することができる状態です。
上から見ても腰のクビレを確認でき、横から見ても引き締まったウエストが確認できます。
理想の体型と比べてみよう
ボディコンディションスコアの理想の体型と愛犬の体型を比べてみましょう。
- 触ったときに肋骨(ろっこつ)がわかるか
- 上から見て腰のくびれがわかるか
- 横から見てお腹は引き締まっているか
ということを目安にして、愛犬が太っているかどうか判断できます。
上から見て肋骨を触ると体型を確認しやすいです。
\犬の肥満チェックの詳しい方法はコチラで紹介/
犬の〝肥満〟チェック方法!愛犬の適正体重と肥満の見分け方を紹介!
犬の肥満が身体へ及ぼすリスク
あなたの愛犬が肥満かどうかチェックできたら、犬の肥満がもたらすリスクを確認してみて下さい。
これを見れば「可愛い愛犬を病気やケガから守るためにもダイエットが必要だ」と気付くことでしょう。
犬が肥満になることによって、どのような症状が出るのか、身体へ及ぼすリスクを大きく5つに分けてまとめました。
①関節に負担がかかる
肥満になって体重が増えると、その分、膝や背中などの関節に負担がかかります。
関節に負担がかかった状態で、
- 長時間散歩に行く
- 高いところに飛び乗る
- 階段を降りる
などの行動を行うと、怪我のリスクが増えてしまいます。
我が家の愛犬は、先天性のパテラ(膝蓋骨脱臼)をもっていたのですが、体重が増加したことにより症状が発症してしまいました。
今はパテラの症状はでなくなったよ。
パテラの他にも、
- 関節炎
- ヘルニア
などが発症してしまうと、散歩をさせるのも難しくなりダイエットもできなくなる可能性もでてきます。
ヨタヨタと歩いたり歩くのが辛そうであれば肥満のサインかもしれません。
\パテラ(膝蓋骨脱臼)が発症する原因と対策はコチラで紹介/
犬のパテラ(膝蓋骨脱臼)を予防する方法【6つ】飼い主ができること
②心肺機能に負担がかかる
太って脂肪が増加すると、犬の肺が拡張しようとするのを妨げたり気管を圧迫してしまい、必要な酸素を上手く取り入れることができなくなります。
そのため、
- ゼーゼーと息切れする
- 睡眠中に無呼吸になる
など、心肺機能に悪影響を及ぼすリスクが増加します。
また、肥満によって全身に多くの血液を送らなければいけなくなるので、心臓への負担が増加します。
心臓への負担は心疾患を患う原因にもなるので、なるべく早く肥満を解消したいですね。
③病気になるリスクが増える
「肥満は万病のもと」というように、犬も肥満になると様々な病気にかかるリスクが増えます。
☑糖尿病
専門家によると、
肥満犬の増加=糖尿病の犬の増加
と、糖尿病は犬にとって大きな問題となっているそうです。
人間と同じように、犬の肥満は糖尿病を発症するリスクを高めてしまっています。
☑脂肪肝
犬が重度の肥満になると肝臓のほとんどの細胞が脂肪へ置き換えられてしまいます。
肝臓が正常に機能していないことになるので、他にも犬の体に様々な障害が発生するリスクが高まります。
☑高血圧
肥満犬は、個体差はありますが高血圧気味になります。
高血圧は心臓や腎臓に負担をかけ、血の巡りが悪くなり、最悪の場合命を落とすリスクがあります。
肥満になることで必ずしも病気になるというわけではないですが、病気になるリスクは健全な犬よりも高くなってしまいます。
愛犬が病気にかかることで、
- 日常的なケアが増える
- 通院費用がかかる
- 愛犬が辛い思いをする
など、飼い主さんにとっても犬にとってもマイナスな面ばかりが増えます。
体重管理を徹底して、愛犬の健康を守ってあげましょう。
④免疫力が低下する
犬が肥満になると免疫機能が低下してしまい、
- 細菌やウイルスへの抵抗力が下がる
- 回復が遅くなる
など、体力面で不安がでてきます。
感染や病気にかかるリスクが高くなったり、皮膚病などが治りにくくなってしまうこともあります。
肥満と病気は常に隣り合わせということがわかりますね。
⑤問題行動につながる
犬が肥満になることで、
- 動くエネルギーがなくなる
- 運動や遊ぼうとする気がなくなる
など、無気力になる可能性が増えます。
また、肥満からくる体調不良でストレスが溜まり、吠えたり噛みついてくるといった問題行動がみられるようになることもあります。
- おやつを要求する
- 散歩に行かなくなる
など、どんどんわがままになって行く可能性もあるので、問題行動に頭を悩ませる前に肥満を解消させたいところです。
犬のダイエット方法
我が家の愛犬は避妊手術をしてから太りやすくなってしまい、約1kg体重が増えてしまった過去があります。
そこからダイエットを行い、現在では健康的で元気な身体を維持できています。
我が家の愛犬が行ったダイエット方法は、
- おやつの内容
- フードの内容
を見直しただけ。
具体的には、
といった方法を実践しました。
①フードを規定の給餌量より少なく与える
「ちゃんと給餌量通りフードを与えているのになぜか太る…」という場合、ごはん以外におやつも与えているケースが多いです。
おやつを与えている分、フードの量をほんの少しだけ減らすだけで減量することができます。
我が家でもごはん以外におやつも与えているので、
1回のフードの量=1カップ(200㏄)3分の2
⇓
1回のフードの量=1カップ(200㏄)半分チョット
(フードによって規定量が違うので注意して下さい)
と、ほんの少しだけフードの量を減らして与えています。
たったこれだけでも体重の増加を止めることができました。
まずはフード量を見直してみましょう。
②ダイエットドッグフードに切り替える
ダイエットドッグフードには、
- 減量用
- 体重管理用
の2種類がありますが、あなたの愛犬はダイエットが目的なはずなので『減量用』と記載されているドッグフードを選ぶようにしましょう。
体重管理用よりも低脂肪・低カロリーにできているので減量しやすいです。
減量用 | 体重管理用 (去勢・避妊用) |
---|---|
・体重を減らしたい ・ダイエット目的 | ・体型を維持したい ・適正体重を維持したい |
我が家の愛犬が約1㎏も体重が増えた時は、
減量用のフードで適正体重までダイエットし、ダイエットに成功した後に体重管理用に切り替えて適正体重をキープしています。
- 高タンパク
- 低脂肪
- 低カロリー
で、栄養バランスの良いダイエットフードを選ぶことで、健康的にダイエットや体重管理が行えます。
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③カロリー計算しグラム数を正確に計る
1日の摂取カロリーを計算して、ダイエットが成功するまで『デジタルスプーン』を使用してフードのグラム数を正確に計測して与えていました。
せっかくダイエットフードに切り替えたのに、規定量より多く与えていたら意味がありません。
細かいグラム数までフード量を計測して、しっかり体重管理していきましょう。
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④おやつの種類や量を変える
おやつの種類や与える量も見直してみましょう。
我が家の場合、以下のようにおやつの種類と量を変更しました。
【ダイエット前】
カロリーの高い芋系のおやつ・牛皮ガムを小分けせずに与えていた
【ダイエット中】
高タンパク・低脂肪・低カロリーの馬肉系のおやつを細かく千切りながら与えた
おやつを千切りながら与えることで、おやつを貰える回数が増えるので愛犬も喜んでいます。
おやつも健康志向の高いものを選んで、栄養を補うといいでしょう。
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⑤かさ増し食材をトッピングする
犬にも『かさ増しダイエット』という方法があります。
食べられる量を増やしつつもカロリー量は増やさずに栄養バランス良く食事することができるので、
- フードの量は減らしたくない
- 健康的にダイエットさせたい
といった飼い主さんにおすすめです。
かさ増しダイエットの方法としては、
- ドライフードをふやかす
- 野菜をトッピングする
- ウェットフードをトッピングする
といった方法があります。
野菜やウェットフードをトッピングする場合は、カロリー量や栄養バランスを考慮してフードの量を調整する必要がでてきます。
犬の『かさ増しダイエット』について、詳しくは別記事で紹介しているので参考にしてみて下さい。
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犬の肥満が身体へ及ぼすリスク|まとめ
犬の肥満は関節や心肺機能などに負担がかかり、病気にかかるリスクが高くなってしまいます。
免疫力が低下したり問題行動に繋がる可能性もでてきます。
愛犬の健康や命を守れるのは飼い主であるあなただけです。
楽しく幸せなドッグライフを送れるように、本記事で紹介したダイエット方法を試してみてはいかがでしょうか?